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ばらしたドラムセットの中を歩く展覧会「東京カスタムドラムセット」、東京芸術劇場で11月7日から

ばらしたドラムセットの中を歩く展覧会「東京カスタムドラムセット」、東京芸術劇場で11月7日から

東京都と東京芸術劇場は、「東京カスタムドラムセット 一台のドラムセットを歩く」展覧会を、2026年11月7日(土)から15日(日)まで東京芸術劇場 アトリエウエストで開催します。一台分のドラムセットを会場全体に広げ、6つの体験型展示として構成します。楽器に触れる、音を出す、誰かの動きを見る、響きに耳を澄ますといった体験を通して、音と身体、人との関係を探る内容です。

ワークショップの様子  写真: Hajime Kato
ワークショップの様子  写真: Hajime Kato

ドラムセットを組み替えながら関わり方を探るプロジェクト

展覧会のもとになったのは、プロジェクト「TOKYO CUSTOM DRUM SET」です。各地から譲り受けたドラムセットを、一人ひとりの身体や感覚、発想に合わせて組み替えながら、音や他者との関わり方を探っています。総合ディレクションはアーティスト・文筆家のアサダワタルさんが務め、障害のある人や子ども、ダンサー、ミュージシャンなどとワークショップを重ねてきました。

このプロジェクトが注目したのは、複数の打楽器を組み合わせ、奏者によって配置や演奏スタイルが異なるというドラムセットの特徴です。リサーチやワークショップ、公演、展示などを通じて、個々の違いを尊重しながら、ともに音を生み出す可能性を探っています。障害のある人をはじめ、さまざまな背景を持つ人々が音やリズム、演奏行為を通じて他者と関わり、新たな表現や関係性を生み出すことを目指しています。

ドラムセットは通常、一人の奏者が両手両足を使って演奏します。ワークショップでは、その配置や演奏方法を出発点にして、楽器の置き方や関わり方を参加者ごとに変えてきました。床に座る人のまわりを楽器が囲んだり、身体につけたシンバルを別の人が叩いたり、演奏者ごと台車で移動したりすることもありました。叩く人のそばで楽器を支える人がいて、誰かの動きに別の人が合わせる。そうした時間の中で、ドラムセットの形は少しずつ変わっていきました。

ばらしたドラムセットの中を歩く展覧会「東京カスタムドラムセット」、東京芸術劇場で11月7日から

会場に散らばるパーツと6つの体験型展示

本展では、ワークショップで起きた出来事を手がかりに、ばらしたドラムセットのパーツを会場の各所に配置します。スネアドラムやバスドラム、シンバルなど、本来は一人の奏者のまわりにあるパーツが会場全体に広がります。6つのコーナーでは、来場者が身体を動かしたり、さまざまな仕掛けに触れたりすることで音を生み出せます。楽器の配置が変わることで、音を出すための動きや、周囲の人との関わり方も変わります。

展示の着想となったのは、ワークショップの参加者たちが見つけた、それぞれの音との関わり方です。ワークショップでは決まった演奏方法や楽器の配置に正解を設けず、どこに置くか、どのように近づくか、どう音を出すかを探ってきました。その過程で生まれた、楽器を支える、誰かの動きに合わせるといった行為も、展示を形づくる手がかりになっています。会場の一角では、ある出来事をもとにした音の仕掛けと、そのときの様子を記録した映像をあわせて紹介します。

ワークショップで大切にしてきたのは、「うまく叩く」ことを目標にせず、一人ひとりが自分の身体や感覚、ペースに合わせて参加できることです。自ら音を出すだけでなく、その場に居合わせて音や動き、人との関わりを見たり聴いたりすることも、大切な参加のあり方としてきました。本展でも、来場者はそれぞれのタイミングや距離感で展示に関わることができます。展示は一部を除き触れたり叩いたりでき、展示テキストやキャプションの内容は音声でも聞けます。

総合ディレクション・アサダワタルさんとは

アサダワタルさんは、音、音楽、声、言葉を手がかりに、人と人が関わり直す「場」を作品として各地で生み出してきたアーティスト・文筆家です。近年はケア領域と連携したプロジェクトを多数手がけています。ドラマーとしてキャリアを始め、くるり主宰レーベルからのリリースやユニット「SjQ++」での活動を展開してきました。2013年にはアルス・エレクトロニカのサウンドアート部門で準グランプリを受賞しています。著作に『当事場をつくる』(晶文社)、『想起の音楽』(水曜社)、CDに『福島ソングスケイプ』(2022年グッドデザイン賞受賞)などがあり、近畿大学文芸学部准教授、博士(学術)です。

ばらしたドラムセットの中を歩く展覧会「東京カスタムドラムセット」、東京芸術劇場で11月7日から

開催概要と関連イベント

  • 展覧会名:「東京カスタムドラムセット 一台のドラムセットを歩く 展覧会」
  • 会期:2026年11月7日(土)~15日(日)
  • 時間:10:00~18:00(最終日11月15日(日)は15:00まで)
  • 休館日:11月9日(月)
  • 会場:東京芸術劇場 地下1階 アトリエウエスト(東京都豊島区西池袋1-8-1)
  • アクセス:JR・東京メトロ・東武東上線・西武池袋線 池袋駅西口より徒歩2分。駅地下通路2b出口と直結
  • 主催:東京都/東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)

会期中には、アサダワタルさんが出演するギャラリーセッションが2回予定されています。どちらも当日の展示終了後に開催され、参加料は無料です。事前申込みが必要で先着順となり、手話通訳・文字通訳があります。

  • オープニング ギャラリーセッション「一台のドラムセットを歩く」:2026年11月7日(土)18:30~20:00、出演はアサダワタル × 後藤寿和(gift_)、定員15名
  • クロージング ギャラリーセッション「身体とドラムセットのあいだ ―あらいたとの話のつづき―」:2026年11月15日(日)16:00~17:00、出演はアサダワタル × 新井英夫 × 板坂記代子、定員20名

空間デザインは後藤寿和さん(gift_)、施工は赤堀誠さん(ADD)、映像は冨田了平さん、展示設営はSUPER FACTORY、広報デザインは竹内公啓さん(PUBLIX DESIGN)が担当しています。

出典:公益財団法人東京都歴史文化財団

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