
建築費・資材価格の高止まりが続き、積算の精度とスピードが受注と利益を直接左右する時代になっています。一方で積算は担当者の経験に依存しやすく、人手不足の影響も受けやすい業務です。
こうした中、現役の地域工務店である株式会社LIFEFUND(静岡県浜松市、代表取締役:白都卓磨)が事務局を務める「建築AI経営研究会」は、2026年9月30日(水)、工務店のための「積算AI」セミナーをオンラインで開催しました(参加無料)。特定ツールの紹介ではなく、「自社の積算業務のどこにAIを組み込むか」を自分で考えられるようになることをねらいに、代表・白都卓磨とAI支援担当が、実際の図面や見積もりを使ったライブ実演を交えて解説しました。なお、本セミナーには90名申込、67名が参加したことを背景に、10月21日と10月28日にもリバイバルセミナーを開催します。
工務店のための『積算AI』実装セミナー特設ページ(10月21日、10月28日):
https://kenchiku-ai.com/semina_1021/
■ 「AIを入れても積算が変わらない」3つの理由

セミナーではまず、AIを導入しても積算業務が変わらない典型的な要因を整理しました。
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属人化:担当者ごとにバラバラにAIを使い、個人差が大きい
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使う工程が決まっていない:試しては「点」で終わり、業務の「線」につながらない
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判断と知識が蓄積されない:AIに結果や判断を教え返していないため、ノウハウが溜まらない
そのうえで、積算業務を工程に分解し、「AIに任せる工程」と「人が必ず確認・判断する工程」を切り分けることが、生産性向上の鍵だと示しました。図面・仕様書の受領や最終承認は人が担い、数量の下書き・見積書のバラバラな項目の整合・見積作成支援はAIが担う——という役割分担です。
■ 実演①:図面からの数量拾い出し

現場監督が最も時間を使う「図面からの数量拾い出し」を、複数の生成AI(ChatGPT・Claude・Gemini)で実行し、正解値と比較しました。外壁・屋根・足場などの数量について、実務で使える精度に達しつつあることを確認。一方で、AIによって開口部の控除や足場の拾い方に得意・不得意があり、拾い方のルールをプロンプトに加えたり、図面に蛍光ペンで補助線を引いたりすると精度が上がる、という現場発の工夫も共有されました。拾い出した結果はAIで横並びの比較表にまとめ、正解との誤差を検証しました。
■ 実演②:業者見積もりの内容整合(3社比較)

3社から届いたPDF・Excel・FAX(手書きを含む)の外壁工事の見積もりを、AIで1つの比較表に自動統合しました。会社ごとにバラバラな工事名称や単位(坪・㎡)、税抜・税込の表記を揃え、抜けている工事には印を付け、読み取れない金額は空欄のまま埋めない——という処理を実演。さらに「発注前に確認すべき点」をAIに挙げさせ、人によるチェックの品質を一定に保てることを示しました。あわせて、出力結果をAIにもう一度「レビュー(監査)」させる二重チェックの進め方も紹介されました。
■ 実演③:過去の原価データを、根拠ある交渉材料に

実行予算を過去案件の中央値と比較し、一定以上(当日は5%)の乖離がある工種を「要確認」として自動抽出する実演を行いました。資材単価の上昇分を指数で補正したうえで比較するため、「全部が上がって見える」状態を避けて、本当に交渉余地のある工種を見極められます。深基礎など理由のある増額は対象外と判断するなど、AIが根拠とともに提示。交渉メールの下書きまで作成できることも示しました。
■ 総括:生産性を上げる以外に、成長の道はない
東京商工リサーチによると、2025年の建設業の倒産は2,014件で、2013年以来12年ぶりに2,000件を超えた。その背景として、人手不足(高齢化・若手不足)とコスト上昇(資材高・人件費上昇)が挙げられる。労働人口が減る中で成長を続けるには「一人当たりの売上・粗利」を高める=生産性を上げる以外に道はなく、アナログな建設業だからこそAI導入のインパクトは大きいと指摘。一方で「AIは便利だが魔法ではない」とし、経営者自身が意思決定し、会社にAIを浸透させる取り組みの重要性を強調しました。
■ 建築AI経営研究会

「建築AI経営研究会」は、建築・住宅業界の経営者を対象に、AIを”道具”ではなく”経営の武器”として活用するための実践知を共有する経営者限定コミュニティです。「建築経営にどのようにAIを浸透させるか」をテーマに、隔月で研究会を開催しています。
🔗 https://kenchiku-ai.com/261125_study/
会社紹介

会社名:株式会社LIFEFUND
代表者:代表取締役 白都卓磨
設 立:2000年(2023年に現社名へ変更)
所在地:静岡県浜松市中央区鴨江三丁目70番23号
売上高:27.1億円(2025年実績)
社員数:73名(2026年10月1日)
事業内容:注文住宅(ARRCH、PG HOUSE)、不動産、相続コンサルティング、AI事業ほか
URL:https://lifefund-recruit.com/
「建築業界のAI浸透を推進します」
建築AI経営研究会に関するメディア関係者様の取材をお待ちしております。
株式会社LIFEFUND
https://lifefund-recruit.com/
■場所:〒432-8023 静岡県浜松市鴨江3丁目70番23号
■連絡先:PR担当:石野 pr.lifefund@gmail.com
本記事は、株式会社LIFEFUNDが2026年10月12日にPR TIMESで発表したプレスリリースを原文のまま掲載しています。
元のリリース:【開催報告】工務店の「積算」はどこからAI化できるか――建築AI経営研究会が「積算AI」セミナーを開催、図面の数量拾い出しから見積比較・原価交渉までを実演