ヤマハ株式会社が参画する「沖縄三線文化継承プロジェクト―技術貢献と共創―」が、公益社団法人企業メセナ協議会が主催する「メセナアワード2026」で優秀賞を受賞しました。沖縄の伝統文化の未来を「ともに創る」取り組みが評価されたものです。

「メセナアワード2026」優秀賞の受賞理由
「メセナアワード」は、企業などが行うメセナ活動の中から、特に優れたものを顕彰する制度です。ここでいうメセナとは、芸術文化の振興を通じて心豊かなより良い社会をつくる活動を指します。
今回の選考は、「This is MECENAT 2025」に認定された活動を対象に行われました。同プロジェクトは、地域や伝統文化との共創活動を通じて知見を積み重ねながら、伝統文化の維持・発展に貢献するロールモデルのひとつとして先駆的な役割を果たしている点が高く評価されています。

三線が抱える課題に、科学の視点で向き合う
このプロジェクトは、沖縄県三線製作事業協同組合(三線組合)を中心に、琉球大学、沖縄県立芸術大学、そしてヤマハが参画する共同研究プロジェクトです。三線は現在、職人の後継者不足や、製作材料である黒檀の枯渇など、さまざまな課題に直面しています。
こうした状況に対し、伝統文化の担い手と研究機関、企業が手を組み、科学的な視点を取り入れながら文化の継承と発展を目指しているのがこのプロジェクトです。ヤマハは2023年から参画し、長年培ってきた「モノ(楽器)」と「ヒト(感性)」に関する研究の技術・知見を生かして、楽器と感性研究のプランニングや技術提供を担っています。
これまでの主な取り組み
- 三線のふるまい計測
- 木材調査・分析
- 音色の表現語調査
- 三線の皮の張り加減の数値化
- 新素材でのパーツ「カラクイ」製作の試み
- レクチャーコンサート「しまの音‐研究と演奏でひもとく、三線の未来‐」の開催
研究成果を生み出すだけで終わらせず、社会実装を通じて文化継承に貢献している点も、このプロジェクトの特徴です。
ヤマハ社長「技術で文化に貢献する」
ヤマハ株式会社 代表執行役社長の山浦敦氏は、受賞を大変光栄に思うとしたうえで、プロジェクトが沖縄県三線製作事業協同組合、沖縄県立芸術大学、琉球大学をはじめ、多くの演奏家や関係者との共創によって育まれてきたと振り返っています。また、音・音楽を原点に培ってきた技術と感性で三線とそれをとりまく文化に真摯に向き合い、挑戦を重ねてきたことは、「技術で文化に貢献する」というヤマハの姿勢を体現するとともに、未来への新たな可能性をひらく挑戦でもあると述べています。
山浦氏は、今回の受賞を励みに、三線をはじめとする音楽文化の未来をともに築きながら、「世界中の人々の心豊かなくらし」の実現を目指すとしています。ヤマハは今後も同プロジェクトを通じて沖縄三線文化の継承と発展に貢献し、音・音楽の力による社会課題の解決に取り組んでいく方針です。
出典:ヤマハ株式会社