物価高で家計のやりくりが厳しくなるなか、生活費のうち何を最優先で払うのか。誰でもスマホリサーチセンターが、この問いについて調査を行いました。対象は生活困窮を経験した445名です。そのうち携帯電話による連絡先を失った経験がある359名について、「連絡先を失う前」と「取り戻した後」で最優先の支払い項目を比べたところ、1位が『家賃』から『通信費』に入れ替わりました。

通信費を最優先とする人が10.6%から41.8%に
359名全員に、連絡先を失う前と取り戻した後で最も優先して支払う項目を尋ねました。連絡先を失う前の上位は「家賃」40.7%(146人)と「食費」30.6%(110人)で、「通信費」は10.6%(38人)でした。
一方、今後最優先したい支払いでは「通信費」が41.8%(150人)で最多になりました。「家賃」は28.4%(102人)、「食費」は20.3%(73人)に下がっています。同センターは、住居である家賃の確保と並んで、まず通信費を優先したいという意識の変化が読み取れるとしています。

122人が個人の優先順位を通信費に変更
全体の順位が入れ替わった背景には、一人ひとりの優先順位の変化があります。連絡先を失う前に家賃や食費など「通信費以外」を最優先にしていたのは321人でした。そのうち122人(38.0%)が、連絡先を取り戻した後に「通信費」を最優先に切り替えています。
変更前に最優先だった項目は、家賃が51人、食費が44人でした。家賃と食費からの変更は、変更者全体の77.9%を占めます。同センターはこの結果について、生活再建において通信手段が重要な役割を担っていることがうかがえるとしています。
理由の上位は「情報を探せない」「就職活動が進まない」
通信費を優先するようになった122人に理由を尋ねました(複数回答可)。最も多かったのは「生活を立て直すために必要な情報を、自分で探すことができなくなるから」で77でした。次いで「仕事の応募や連絡ができず、就職活動が進まなかったから」が75でした。このどちらかを選んだ人は110人にのぼります。
同センターは、生活を立て直す過程で自分で情報を探したり、応募先と連絡を取ったりと能動的に動くためには連絡先が必要になる、と結果をまとめています。

調査元が示す「通信インフラ」の位置づけと調査概要
株式会社アーラリンクは、携帯電話や連絡先があることを、自立への入口となる重要なインフラだと考えているとしています。そのうえで、携帯電話の利用や料金の支払いに不安を感じた段階で、行政や支援機関などへ早めに相談することが大切だとしています。代表取締役の高橋翼氏は、通信は単に削れる支出ではなく、再び社会とつながり生活を立て直すための入口になっていると受け止めているとコメントしています。
同社が提供する「誰でもスマホ」は、過去の滞納履歴などで携帯電話の契約が難しい人でも、本人確認書類があれば契約できるサービスです。独自の審査を採用しており、これまでに累計11万人を支援したとしています。
- 調査名:生活とスマホに関するアンケート
- 調査期間:2026年9月16日〜9月24日
- 調査対象:誰でもスマホサービス利用者
- 調査方法:インターネット調査(Googleフォーム)
- 有効回答数:445名(連絡先を失った経験がある359名のデータを使用)
出典:株式会社アーラリンク